汚部屋から美部屋になった私の、捨てるコツとマインド解説。⑤

前回の続きから)

感動はあっても理動はない

最後に自分ではなくて、主に子どもやパートナーなどの家族が片づけられないと悩んでいる人に向けて書こうと思います。

コレクター気質だったりして、片づけるのが本当に無理な方だったら、その人はそういう人だということで諦めるのも手です。

多分、片づけてほしい方の人間はきれい好きでストレスが溜まると思うので、

  • 「自分の部屋は自由。そのかわりリビングは散らかさない」とか
  • 「20時にはリビングから各自の部屋へ持ち物を戻す」とか
  • 「お小遣いから払うなら、トランクルームを借りてもよしとする」とか
  • 「きれいな部屋は諦めて、そのかわり土曜日の朝に1時間静かなカフェでリフレッシュしてきていい」とか…

それぞれが妥協できるポイントを探すのも手だと思います。

もし完全に諦めるのではなくて、何かをお願いする必要があるとしたら「感動はあっても理動はない」ということを覚えておいてください。

人間は感じたら行動する、理屈・理解では行動しないということです。私たちはサービスや商品を選ぶとき、「性能や特徴を理解したから選んでいる」ように見えて、実は気持ちを動かされたゆえに購入しています。

「エンジンが静音」が特長の車を購入するとしましょう。「このエンジンは~~で、回転数が××で、素材は△△を使用することにより、エンジンの静音化に成功しました!」という説明を見聞きして、自分は性能や素材などに納得し決断したと思っています。

しかしどんなに素材がすごくたって、「静音」の技術が世界一だったとして、見た目がめちゃくちゃダサい車だったらどうですか?買いたくないはずです。

全員ではないと思いますが、車が好きな人はだいたい可愛い彼女に「すごい!かっこいいー!」って言われたり、同僚に「お前って本当すげーな!」って言われたり…人に褒めてもらったときのワクワク感が好きで、車が好きな人も多いらしいのです。

だから「この車は『静音』の技術が本当にすごくてさ~」なんて自慢することがあっても「技術は世界一だがダサい」車だったとしたら、買わないのです。褒められたり、羨望のまなざしで見られるワクワク感がないからです。

要は、人間を動かすことができるのは、理屈ではなく気持ち」や「○○感なのです。

例えば子どもに片付けができるようになってほしいとしたら、「片付けをすると、引き出しの中が見やすくなる。必要なものを見落としにくくなる。それにより忘れ物が減らせる。だからアンタは片づけるべきでしょ!片付けは良いことなのよ!」と理屈を説明しても、「ふーん。そうなんだ。」と「片付け=良いものだと理解させる」ことはできても、「行動させる」ことができないのです。

人にお願いする・動いてほしい場合は「○○してくれると、嬉しい気持ちになる・スッキリしてにこにこしていられる。だからやってほしい」というように「気持ち」で攻めたほうがうまくいきやすいと思います。(100%ではないと思いますが。)

そして、実際に片付いたときには「わぁー!すごい!!うれしい!!きれい!!」と子犬を喜ばせるかのように、とても大げさにリアクションします。とくに小さい子なら。

私のパートナーは「小さい子」ではないのですが(笑)、「え!めっちゃきれいになってるじゃん!すごいじゃん!」なんて言うととても喜んでいますので、大人でも有効かと思います。

さらにしつこく!

根に持っていること、恨みつらみ妬み嫉みイライラ…なんかは言われなくたって、つい口から出ちゃいません?ついつい職場のやっかいな人の愚痴を言ってしまったり、「もう!また汚したの!?」とついイライラしたり、良くないことって意識しなくてもたくさん言えちゃうんです。

だけど、良いことをしつこく言うのってなかなか難しいので、「良いことをしつこく言わなきゃ」って意識しておくと良いです。「きのう片づけてくれたおかげで、今日は洗濯物を干すときに通りやすくなったから、すごく助かったよ」とか「きのう片づけをやっておいてくれたから、今日は料理に時間をかけることができたよ、ありがとう」とか。

「そんなに言わなくてもいいじゃん」っていうぐらいしつこく何度も話題に出して「本当に喜んでるんだよ」「助かったんだよ」「嬉しいよ」というのを強調します。鼻歌を歌っちゃってもいいんじゃないですか。「嬉しい感じ」を演出します。

ということで、自分でも他人でも「人間を動かすものは気持ち・○○感なんだ」ということを覚えておいていただけたら嬉しいです。それを使って自分の行動計画を立てたり、他人にお願いしたり…と活用してみてくださいね。

最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

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