「本を出したい人の教科書」を読んだ感想⓪

こんにちは。

今日は「本を出したい人の教科書 ベストセラーの秘密がここにある」を読んだ感想を書いていきたいと思います。

最近、ブログやYouTubeなどで優れた本・話題の本を要約したり解説したりする人がいるじゃないですか。どこから著作権の侵害になるのか、ネットで調べてみました。

「目安としてオリジナル80%引用20%の割合で、あくまでも自分の考えをメインにしたアウトプットであるのは大前提で、その上で引用元を明記していればOK」と行政書士さんが答えていらっしゃったので、ただのコピペだと著作権侵害になってしまうため、私の考えや感想を入れて書いていきます。

全部で251ページの単行本です。アマゾンの中古で状態が「非常に良い」と書かれていたのですがめちゃくちゃ大きなシミがあり、それだったら「非常に良い シミあり。サインあり。」と書くのではなく単純に「良い」にしてくれてたらよかったのに…という第一印象でしたが(←これは著者は悪くないけど)、内容はとっても良かったです!

(風水的には中古の本は良くないらしいんですけどね…最近ちょこちょこ買っちゃいました。)

個人的な感覚ですが、1ページあたりの上下の余白が大きく感じられたり、段落が変わるごとに行間が開き、行頭が1文字分下がり、ページ全体を見たときに文字がギッチリ詰まっている感じがせず、のびのびとした印象を受けます。そのため、予想よりも早く読み終わりました。読書習慣があって読む速度が速い方や、予定のないお休みの日に読めば、1日で読み切れるぐらいです。

著者の吉田浩さんは体格が良くて髭も濃いため「出版社のジャイアン」という愛称をつけられるぐらい、威圧感があって他人を怖がらせてしまうのだとか。それを意識して「です・ます」調を使い丁寧な印象を与えることにしたそうです。

こちらの本文の中でも

  • 「驚きます」→「びっくりします」
  • 「プロデュースしています」→「お手伝いしています」
  • 「出版できないと思っている人の…」→「『出版なんて、できないよ』と思っている人の…」

と堅苦しくて威圧感のある言葉使いを避け、まだ出版をしたことがない素人・初心者にも親しみやすい言葉使いになるように工夫されています。率直に素敵な人だなと思いました。

本には文字以外の情報がありません(イラストを使っている本もありますが)。それでも、著者がどんな人なのか、どういう気持ちで書いたのかなどが想像できてしまうところが、本の面白いところだなぁと思いました。

はじめに

※本の中では「です・ます」調で書かれていますが、この記事では「だ・である」調で書かせていただきます。

  1. 出版は年齢・性別・職業に関係なく誰にでもできる。14歳でもできた。
  2. 本の出版という成功体験は、その後の人生で多くの学びと豊かさをもたらすだろう。
  3. 一番大事にしている思いは「その本はどれだけたくさんの人を幸せにするか」。

1.出版は年齢・性別・職業に関係なく誰にでもできる。14歳でもできた。

「誰にでもできる」って耳が痛いですよね。よく起業について講師活動をしている人の主張を聞くと「80歳からYouTuber始めた人もいる」「60歳からプログラミングを始めた人もいる」「できないと決めつけているのは自分だ」みたいなことを言われるんですよね。

日本は控え目にすることを美徳とする文化だから「私なんて…」と思考する癖があったり、「わかっちゃいるけどやめられない」みたいな感じなんですかね、無意識に「忙しいから」「もう年だから」なんてできない理由を探すことに一生懸命になっちゃうんですけど、「興味があるな~」と思ったらトコトン突っ走るべきだと再認識させられました。

2.本の出版という成功体験は、その後の人生で多くの学びと豊かさをもたらすだろう。

「スコトーマ」を知っていますか?日本語では「心理的盲点」と言います。学校や職場で「目をつぶってください。今、この部屋にあった黄色いものを5つ思い出してください。」なんて問題を出すと、答えられない人も多いのです。実は誰かのペンケースとか服とか、意外といっぱいあるんですけどね。

人間の脳は節約(サボり)が大好きなので、幼い頃は何でもかんでも興味を示していたのですが、大人になると「よく使うこと」にしか意識を向けなくなります。ドライブ中に「今通ってきた道にコンビニが何件あったか?」と質問すると、普段からトイレの近い心配性な人や、職業がコンビニオーナーの人なんかは見ていたかもしれないけど、普通の人は答えられないのです。

つまり人は意識していないことが視界に入ってもスルーします。それが「スコトーマ」です。意識して通勤経路を変えてみたり、模様替えをすることで「スコトーマ」が外れ、脳が活性化されたり、価値観が変わって生きるのが楽になったり、本来の自分を見つけて目標達成に近づいたりします。

「出版」という今まで自分が立ったことのない舞台に立つことも、スコトーマを外したり、新しい発見があったりして、豊かさをもたらしてくれるというのは、想像に難くないのではないでしょうか。

3.一番大事にしている思いは「その本はどれだけたくさんの人を幸せにするか」。

私がたしか中学生の時だったかな、今でも覚えている言葉があります。

笑ってコラえて!という番組で吹奏楽部に密着していました。部活内でのフルートのオーディションを受ける子が自宅で練習しているシーンで「『絶対に私が勝ってやろう!他人を蹴落としてやろう!』と思って演奏しては駄目なんです。『誰よりも綺麗な音を出そう』と思ってやらないと駄目って先生に言われたんです。」と言いました。

その言葉がすごく大好きで、今でも大事にしているし、これからも大事にします。バブル世代の私の両親はとにかく競争の時代に育ちました。一方私はおっとりした性格に生まれ「運動会は手をつないでゴール」こそなかったものの、個性を大事にした時代の教育を受けました。

子どもの頃は勉強ものんびりやっていたのですが、「なんで同じクラスのアイツに負けて悔しいって思えないの!?」「なにくそって思ってやれよ!」「他人を蹴落としてやる!って思えないなんて、人として駄目だ」と父にも母にも怒られました。

「そうは言われても、どうやって『蹴落としたい』っていう気持ちになったらいいか、なり方もわからないんだもん…。」とずっと悩んできたのです。それがこの言葉を聞いたとき、「目的やモチベーションの源は、それぞれが好きなものを持っていていいんだ」と思えたのです。

大学に合格してから周りの友達の話を聞いていると、希望の進路に進めた人の受験勉強を頑張る目的は「人の命を救いたい」とか「障害者が生きやすい社会を作りたい」とか、もっと大きなゴールのために目の前の勉強を頑張っていたのに対し、希望通りにいかなかった人は「同級生のアイツに負けたくない」、「自分が低ランクの大学生を見下す側になりたい」など、ゴールを近くに設定しているような感じがしました。

「そりゃ、神様が微笑むっていうのもわかる気がするな。」と思いました。無宗教だけど「あ~なんかわかる気がする。そういう人のほうが受かりそうな気がするもんね…。」と「神様はいつも見ている」説を信じたくなったのでした。

(誰もが応援したくなるようなゴールを持っていても、つまづいたり思い通りにいかないこともあるかもしれませんが、そういう性格の人であれば最終的にはゴールにたどり着けると私は思っています。)

新しい仕事を始めるときに自己分析などをして、「私に個性なんてないし、長所とかもないよ~>_<」と思いたくなる時があるのですが、こうやって誰かに言われて嫌だった・嬉しかったことなどから自分の価値観や個性が作られ、自分という人間ができていくのかもしれませんね。

私にそういう価値観があったから、「どれだけたくさんの人を幸せにするか」という言葉を見たときにこの著者に惹かれてしまったのでしょう。私ってそういう要素がある人間なんだな~と思いました。

文字数が多くなったので続きは次回。

(次回に続く)

Follow me!